お知らせ

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~地域医療連携室をご存知ですか?~

 地域医療連携室は当院だけでなく、県内の各病院に設置されている病院内の相談窓口です。私が働き始めた25年前は大規模な病院には所々設置されていましたが中小規模の病院にはまだ普及していませんでした。現在では病院の機能分化が進み、ほとんどの病院に設置されています。  地域医療連携室は、無料で入院中の患者様やご家族様からの相談に対応しています。例えば、急な病気やケガなどで入院したとします。自らの病気のことに加え家族のこと、入院費のことや仕事のこと、将来の生活のことなどいろいろな心配が頭の中を駆け巡ると思います。    このような問題は一度に全部解決することは難しいので、病状や身体の機能の回復状況に合わせて一つ一つ解決していくことになります。そのお手伝いをするのが、地域医療連携室のMSWです。入院費や今後の療養に関すること、退院前の環境整備、介護保険制度等をはじめ、社会保障制度の利用、生活保護に関する相談など、その内容は多岐にわたります。  以前、相談に来ていただいた患者様の家族から『何が問題なのかがはっきりわからないけど、何かが不安で相談に来た。』と言われたことがありました。それで十分だと思います。問題や心配の渦中にいる患者様やご家族様は客観的に問題を見ることができなくなる事が多いようです。それを少しずつ整理しながら解決のための糸口を一緒に探すのが地域医療連携室に勤務するMSWの役割です。  高齢の患者様が多い当院では、介護保険申請の相談をよくいただきます。患者様が入院し、リハビリも終わり住み慣れた家に帰りたいと思った時、自宅の段差やトイレの構造などが障壁となることがあります。また、麻痺等が残った場合には病院でのリハビリで歩けていても自宅で同じように歩けるか心配です。そのような時には介護保険を申請します。    自宅に手すりをつけたり、訪問リハビリで設置した手すりを使う訓練をしたり、通所リハビリで長い距離を歩く訓練を受けたり、家事や介護のヘルパー派遣を受けるなどで、介護保険が適用される場合があります。 万が一、入院した際に不安な気持ちになったら病院の中にある地域医療連携室に足を運んで下さい。それぞれの病院に、一緒にこれからのことを考えてくれるMSWがいると思います。 地域医療連携室  ソーシャルワーカー(MSW) 水田勝之